近藤事務所のブログ | 横浜市瀬谷の社会保険管理・セクハラ相談・労務問題なら、社会保険労務士 「近藤事務所」

社会保険労務士 近藤事務所
横浜市瀬谷の社会保険管理・セクハラ相談・労務問題

Blog

2022年03月31日 [情報]

改正女性活躍推進法が施行されました!

 女性活躍推進法とは、「働きたい女性がその個性と能力を十分に発揮できる社会」の実現を目的として、事業主に「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定・届出」および「女性活躍推進法に関する情報公表」を義務付けているものです。
 これまで常時雇用する従業員数が301人以上の企業に対して義務づけられているものでしたが、令和4年4月1日より、従業員数が101人以上の企業に対しても義務が拡大されています。したがって従業員数100人以下の企業に対しては、現在も努力義務となっています(義務ではありません)。
 しかしながら、従業員数規模にかかわらず、女性が活躍できることを望み支援する企業、女性が働きやすい職場環境づくりを目指す企業は、往々にして性別のみならず、あらゆる多様性を認め、多様な働き方を尊重する企業風土が醸成されており、ひいては、男女を問わず優秀な人材の確保につながっていることが多いと考えられます。
 そこで、今回は、女性活躍推進法に基づく当該取り組み方法について説明し、いずれの従業員数規模の会社にも理解を深めていただき、是非、取り組んでみていただければと考えます。

1.女性活躍推進法で義務付けられている取組
女性活躍推進法では、常時雇用する従業員数が101人以上の企業に対し、下記の取り組みを義務づけています。
• 自社の女性の活躍に関する状況を把握し、課題を分析すること
• 状況把握、課題分析を踏まえた行動計画を策定、社内周知、公表すること
• 都道府県労働局に一般事業主行動計画策定・変更届を届出すること
• 女性の活躍に関する情報を公表すること(年に1回以上データを更新しましょう)

2.具体的な一般事業主行動計画の策定の流れ
一般事業主行動計画を策定し、各都道府県の労働局に提出します。

(ステップ1) 自社の女性の活躍に関する状況の把握、課題分析
 •状況把握:自社の女性の活躍に関する状況を把握します
 •課題分析:把握した状況から自社の課題を分析します
(ステップ2) 行動計画の策定、社内周知、公表
 •行動計画の策定:自社の課題に基づいた目標を設定し、目標を達成するための具体的な取組内容の決定を行い、行動計画の形に取りまとめます(行動計画は任意の書式でOK)
 •行動計画の社内周知、公表:行動計画を労働者に周知し、外部に公表します
(ステップ3) 行動計画を策定した旨の届出
 •行動計画を策定した旨を都道府県労働局へ届出します
(ステップ4) 取組みの実施、効果の測定
 •定期的に、数値目標の達成状況や、行動計画に基づく取組みの実施状況を点検、評価します

前述のステップ1からステップ4をみてゆきましょう!

(ステップ1)基礎項目で自社の女性従業員の活躍状況の把握、課題分析
 基礎項目とは、自社の課題分析を行うときに必ず確認しなければならない項目です。下記の基礎項目における女性従業員の活躍状況を把握し、自社の課題を分析します。
【基礎項目】
• 採用した従業員に占める女性従業員の割合および労働者に占める女性従業員の割合
• 平均勤続年数の男女比
• 月別の平均残業時間数
• 管理職に占める女性従業員の割合

行動計画の策定において必須項目ではありませんが、基礎項目のほかには、選択項目があります。
【選択項目】
• 男⼥の賃⾦の差異
• 男⼥別の将来の育成を目的とした教育訓練の受講の状況
• 男⼥別の育児休業取得率及び平均取得期間 など

(ステップ2)行動計画の策定・社内周知・外部公表を実施
 ステップ1をふまえて、計画期間(2年〜5年が望ましいです)と、@(女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供)と、A(職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備)の区分をあわせた両方から1つ以上(従業員数301人以上の企業は、原則として、@とAの区分ごとに1つ以上の項目)の項目を選択し、関連する数値目標、取り組み内容、取り組みの実施期間を盛り込んだ行動計画を策定します。
 そして、行動計画の策定後は、事業場内の見やすい場所への掲示や社内ネットワークへの掲載、メールでの送付や書面配布などで周知します。また、行動計画は、厚生労働省が運営するサイト「女性の活躍推進企業データベース」や自社ホームページ等の掲載を通して外部公表を実施します。

(ステップ3)管轄労働局へ行動計画を策定した旨の届出
行動計画を策定したら、策定したことを「一般事業主行動計画策定・変更届」に記入し、電子申請、郵送または持参により管轄の都道府県労働局へ届け出ます。

(ステップ4)行動計画の取り組みの実施、効果測定
定期的に数値目標の達成状況や、行動計画に基づく取り組み状況を点検し、ステップ1にて測定した状況から効果を確認し評価をします。

3.女性の活躍に関する情報を公表
従業員数301人以上の企業は、女性の活躍に関する情報公表についても、以下の@とAの区分からそれぞれ1つ以上の項目を選択し、2項目以上情報公表する必要があります。
女性の活躍
☆ 女性活躍推進法に関する詳しい情報は、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ
https://www.mhlw.go.jp/content/000177581.pdf


banner1.jpg

PageTop